太陽光発電所を管理していると、
- 草刈りは年に何回必要なの?
- 年2回で十分?
- コストを抑えながら発電量も維持したい
と考える方は多いでしょう。
しかし結論から言うと、
草刈りは「年○回やればよい」というものではありません。
実際に重要なのは、雑草が成長するタイミングに合わせて実施できるかどうかです。
この記事では、一般社団法人新エネルギーO&M協議会(JOMARE)の実証結果をもとに、その理由を解説します。
「年2回」で十分とは限らない
一般社団法人新エネルギーO&M協議会(JOMARE)は、太陽光発電所における雑草管理について、実際の発電量データを解析しています。
その結果、次のように報告しています。
年2回の草刈りを実施したが、発電量解析の結果、年2回では雑草の成長速度に間に合わないことが明白となった。
引用:一般社団法人新エネルギーO&M協議会(JOMARE)「雑草対策」は発電管理の入り口に過ぎない No.106
つまり、
年2回という回数だけでは、雑草の成長に追いつかない発電所が存在することが確認されています。
これは、「年2回」という固定スケジュールだけでは十分ではない可能性を示しています。
ベストなのは「最適なタイミング」で草刈りをすること
では、年3回、年4回に増やせばよいのでしょうか。
JOMAREは続けて次のようにも述べています。
年2回の草刈りであっても、雑草の少ない発電所でベストなタイミングに実施できれば、大幅な発電低下は防げるかもしれない。しかし、現実的にそのような条件が揃うことは稀である。現在の草刈り業務は、数をこなすことで低価格を実現しており個々の発電所の状況に合わせて最適なタイミングを見計らうことは、運用コストの観点からほぼ不可能と言ってよい。
引用:一般社団法人新エネルギーO&M協議会(JOMARE)「雑草対策」は発電管理の入り口に過ぎない No.106
この内容から読み取れる重要なポイントは2つあります。
- 回数そのものではなく、タイミングが重要であること。
- しかし現場では、その最適なタイミングを判断することが難しいこと。
現場では「最適なタイミング」が分からない
実際のO&M業務では、
- 数十か所の発電所を管理している
- 草刈り業者のスケジュールが決まっている
- 現地確認だけでも時間と交通費がかかる
という事情があります。
そのため、
「まだ草刈りは不要だった」
あるいは
「もう少し早く草刈りをすべきだった」
というケースが発生してしまいます。
つまり、
最適なタイミングで草刈りを実施したくても、現実には難しいのです。
だからこそ、衛星データが役立つ
この課題を解決する方法の一つが、衛星データの活用です。
例えば、
- 定期的な衛星画像
- NDVI(植生指数)
を確認することで、
発電所ごとの植生の変化を遠隔から把握できます。
その結果、
- 雑草が急激に成長している発電所
- まだ草刈りが不要な発電所
を把握しやすくなります。
つまり、
「年2回だから草刈りをする」ではなく、
「雑草が成長したから草刈りをする」
という管理へ近づけることができます。
Solar Panel Trackerで太陽光発電の雑草の見える化
Solar Panel Trackerでは、衛星画像やNDVIを利用して、発電所周辺の植生の変化を遠隔から確認できます。
これにより、
- 草刈りが必要な発電所を優先する
- 不要な巡回を減らす
- 草刈りの判断材料を増やす
といった効率的な維持管理をサポートします。
※衛星データは草丈を直接測定するものではありません。実際の草刈り判断では、現地点検と組み合わせて活用することが重要です。
まとめ「太陽光発電所の草刈りは年に何回必要?実は「回数」より重要なのはタイミングです」
「太陽光発電所の草刈りは年に何回必要ですか?」
この問いに対する答えは、
「年○回」という固定の回数ではありません。
一般社団法人新エネルギーO&M協議会(JOMARE)の実証結果からも、
- 年2回では十分でない発電所があること
- 一方で、回数よりもタイミングの方が重要であること
- しかし、そのタイミングを現場で判断するのは難しいこと
が示されています。
だからこそ、発電所ごとの植生の変化を把握し、状況に応じて草刈りのタイミングを判断することが、効率的な維持管理につながります。

